『ウェブ人間論』を読みました

読んでみた感想として、新しい発見があまりないというか、インパクトの薄い感じの本でした

きっと『ウェブ進化論』がインパクトの強すぎたというのもあると思うし、対談を本にしているので、読みやすいかわりに内容が幅広くなっているからというのもあるかもしれません

しかも、本が発売される直前から有名ブログで書評が出始め、発売されてからさらに複数のブログの書評を読んでしまったため(意図して探したわけではないのに)本屋で購入する前から内容をある程度知ってしまったという特殊事情もありました

ウェブ人間論
ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる
これだけではなんなので、読みながらページを折ったところについての感想です

・地方都市のこと(p70あたり)
平野 そう。東京は、街自体に色んな世界があるでしょう?個人の多様性が社会の多様性を促すのか、社会の多様性を掻き立てるのか、わからないですけど、例えば世田谷に住んでいる人が秋葉原に行ってフィギュアを買って、その後、新宿の伊勢丹メンズ館に行ってモードの服を買って、夜は六本木のバーで飲むとか、まあ、あんまりありそうにないですけど(笑)、一応そういうことが可能になってる。東京のような大都市だと、いろんな人がいるというだけではなくて、一個人の中のいろんな面を引き受けてくれる、いわば受け皿があるんですね。それでも結局はネットを使うのが便利なんですけど、ネットなしでもある程度は、興味の近い人を探せる可能性があるし、趣味を満たす場所にも辿り着ける。だけど、最近小説の取材で主に西日本の地方都市に行くことが多いんですが、本当にそういう場所がないんですよ。
地方って娯楽が少ないから面白くないです
そういえば、地方を発展させる政策ってほとんど聞いたことがないかも・・
こないだ書いたパチンコの件とも関係あるのかもしれません?

・スターウォーズのこと(p145あたり)
梅田 「価値観を共有」といえば強すぎるけど、けっこう影響はされていると思う。それは「はてな」の近藤(淳也社長)たちも一緒で、僕は取締役になるための通過儀礼として、『スター・ウォーズ』のDVDを全部見てくれって言われたんですから(笑)。僕はSF少年じゃなかったから全然見てなかったんだけど、我々の議論の中には、必ずアナロジーが出てくるから、一緒に経営をやっていく上でこれを全部見てくれないと共通理解ができないからと、全部見るように言われたんです。新しい世界へようこそ、って感じで、嬉しかったですけどね。
そういえば、私はスターウォーズをちゃんと見たことがありません
見た方がウェブが面白くなるのだとしたら、見てみる価値がありそうですね

・シリコンバレーの大人のこと(p193あたり)
梅田 シリコンバレーで僕が元気になれた源泉というのが、そこの感覚における日本との違いなんです。シリコンバレーでは、新しいことを面白いと思う大人が多く、彼らのほうが若者よりもおっちょこちょいなことを言い、若者の斬新な発想を何でも「やってみれば」と許してくれる。僕よりももっと年上の人が、いつも奇想天外なことを言っていて、それこそが大人の流儀だというような空気がある。
そしてやはりシリコンバレーのような土地では、グーグルや「はてな」の彼らのように、新しいタイプの人間が登場しつつあるんです。そういう連中と毎日付き合って見ていると、僕は、自分たちの世代よりいいものが生まれているという手応えを感じています。
日本の大人も、もっと遊び心というか、若さというか、そういうものがあったほうがよさそうだと思います、
これって、日本を今後発展していくために、必要なことですよね